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【珍所:其の40 天理参考館】

 高校2年か3年のある日、学年トップの才女Mが私に向かってこう言った。

「干し首を見に行くんやけど、一緒に行かへん?」

「…………」

 時代はルーズソックス全盛期だった。

  ◇

 そんなこんなで、あれから約10年。
 また天理参考館へ行くことになりました。
 今回で、3か4回目になります。

 奈良県天理市にある【天理大学附属 天理参考館】は、天理教の教会本部から徒歩数分の場所にあります。
【天理参考館公式サイト】


天理教教会本部

 国立民族学博物館に行ったことのある人なら雰囲気が少し分かると思うのですが、要するに、あれのミニサイズ版みたいな感じです。
 アジア、オセアニア、アメリカ、オリエント……様々な国の生活文化や考古美術品が蒐集・公開されています。


▲天理参考館所蔵「朝鮮半島のチャンスン」

「民博のミニサイズ」とは言っても、展示スペースは3階まであり、じっくり観て回れば2~3時間はすぐに過ぎてしまうほどの展示量であります。
 しかも、展示内容が微妙にマニアックな気がする。
 アイヌ民具・装飾具のコレクションから、エジプトのミイラ型彩画木棺……そして、高校時代に驚嘆した2体の干し首まで。
 実に様々な世界各国の名品・珍品が揃っておるわけです。

 ちなみにこの「干し首」の正式名称は、『エクアドルの縮小人首』とあり、エクアドルのシュワル族(ヒバロ族・シュアル族・シュアール族とも)の手によるものらしい。

 天理大学附属天理参考館 『変貌の道具/仮面』の解説によると、
首狩によって獲得した成年者の首級が原体で、その髑髏を除去したうえでこのように縮小した。二次的には名誉的価値のある戦勝記念標徴とみられるが、馘首したままの首級は自力では動けぬ老衰したものであるに過ぎず、それが縮小されてこそ超自然的霊力をもちうるとみなすのであり、かかる縮小首級は財宝、豊穣、一家ないし一族の繁栄、戦勝、不死などをもたらすフェティシュ(呪物)としてたっとばれ、共同生活屋舎の中、人目につく場所に懸けておく。(以下略)

天理大学附属天理参考館『変貌の道具/仮面』(天理大学出版部/1980)より抜粋
 干し首の細かい解説は、Wikipedia『干し首』を参照(※写真が載っているので、ダメな人は要注意)

 私が初めて天理参考館へ行った時は、堂々とガラスケースの真ん中(だったかな?)に飾られていたのですが、参考館が新築されてからは、1F展示室の最後尾にひっそりと追いやられておりました。
 確かに……こう、並の展示物にはない威圧感があります。
 ぱっと見、精巧な人形の首にしか見えませんが、じっくり見ると、細かい体毛が人形ではありえない精密さで生えているのが分かります。
 【人体の不思議展】では、プラスティネーション加工された人体が並べられておりますが、あれには「死」の匂いが全くしません。
 同じく、この干し首からも死の匂いは感じにくい。
「人間の首」という肉感的な生々しさよりも、祭具や古い経典に感じる畏怖に近いものが残っている。と、思う。……個人的にだけれども。

 首はさておき。
 天理参考館で私が最も好きなコーナーが、パプワニューギニアの精霊仮面コレクションだったりします。
 鮮烈な、人間の想像力の極限とも言える仮面がズラっと並んでいるのです。
 黒い背景の中、異形の仮面が、極彩色の幽霊のように浮かび上がる。

(埼玉県鶴ヶ島市には、日本有数のパプワニューギニアコレクションが存在するようで、機会があればぜひ行ってみたいです。)

 天理参考館は、奈良県天理市という交通の便が良いとは言い難いロケーションと、宗教団体が主催しているということで、なかなか全国的には知られていない(?)博物館ですが、国の重要文化財から目を見張るような珍品まで揃えた素晴らしい博物館です。

 ちなみに。
 私を天理参考館に誘ったMはその後、イスラム圏に行ったり・帰ってきたり・趣味に生きたりと……その優秀な頭脳と行動力を、あますところなく面白い方向に無駄づかいしてくれています
 期待どおり。

  ◇


天理の商店街の雅楽専門店で見つけたTシャツ。
「俺の人生 盤渉調。」

ツッコミにくいです。
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